おばけとわたし


7月になりました。祇園祭は14日からのイメージがあるようですが、
正しくは1日からなんだそうです。
これは、石黒香舗さんの、鉾型のにほひ袋。
毎シーズン、いろんな種類のにほひ袋をお玄関に飾っています。
扉を開けるといにしえの香りが
ほんのりと漂ってくるのです。そのほか、赤い袋入りのにほひ袋は、
お教室の調理道具の引き出しなどにそっと忍ばせて、開けた方だけが
その香りを楽しんでもらえるように工夫してます。


さて。今日はよもやま話です。夏ですから。おばけの話!
・・・って私が言ってもちっとも怖くないんですけどね。
先日、身の毛もよだつことがあったのです。

毎月、商品開発のお仕事のために東京へ行っているのですが、
いつもはそこの会社の方があらかじめホテルを予約しておいて下さるのですが、
今回は突然と言うことで私がその会社の近所のホテルを予約したんですね。
宿泊日の夜、開発部の方々と1時過ぎまで飲んで、タクシーで一人、ホテルに帰りました。
一息つこうとベッドに腰をかけ、お水を飲みながら低音でテレビを観ておりました。

カラン・・・・・・コロン・・・・・・・・カラン・・・・・・コロン・・・・・

ん?もしかしてこのテレビ、ちょっと調子悪いのかな?夜も遅いしはよ寝よ。と、
テレビをオフにしたのですが。

カラン・・・・・・コロン・・・・・・・・カラン・・・・・・コロン・・・・・

どうやら、お隣の部屋から、それほどでもないけども、なんとなく気になる音が聞こえてくるのです。

カラン・・・・・・コロン・・・・・・・・カラン・・・・・・コロン・・・・・

それにしても、この音って何をさわったりしたらなる音やろう。ゴミ箱でもない。いすでもない。
しかも、よく気にかけると、私が何かお風呂の扉を開けたり、ハンガーにお洋服を吊るすのに
反応するかのように、例の音がなるのです。
深夜と言うこともあり、なんでも出来るだけ静かに事をするようにしているし。
お布団にもぐり入って音なんて気にしないでおこうとするのですが、鳴るのです。

カラン・・・・・・コロン・・・・・・・・カラン・・・・・・コロン・・・・・

あかん。寝れぬ。フロントに電話をし、スタッフがかけつけたら、音はやむのです。
おかしいなあ。すみません、さっきまでなんともいえぬ音がなってたんですがと
一旦スタッフの方には帰っていただいたのですが、

カラン・・・・・・コロン・・・・・・・・カラン・・・・・・コロン・・・・・

絶対これ、いやがらせやわ。と、再度フロントコール。
先ほどの女性スタッフが来ると・・・また音がやむ。
でも、その方がこうおっしゃるのです。
「おかしいですねえ。お隣は、空室ですし、しかもここ、最上階で角部屋。
・・・そうか・・・やっぱりそうだったんですね・・・」
と、いきなり一人で納得したかのように黙り込まはったのです。
私)「どうしたんですか?」
女性)「私、今までホテルあちこちまわって来てるんですけど、あるんですよね、こういうことって。」
私)「雨漏りとか?」
女性)「いえ、ほら、ホテルって色々あるでしょ、そういう不思議なことって。今までも、
私、いろんな怪奇現象とか、霊とか、見てきたんですよね。そのたびに、転々としてるっていうか・・・うーーーん。ここもあるかあ。」
ってちょっとちょっとちょっとちょっと!私お客ですよ!今から寝るんですよ!
草木も眠る丑三つ時ですよ!!べとべとさんやったらどうするんですか!!
お客の私のことはそっちのけで自分の身を案じているそのスタッフを見て、
さて私はどうしたかというと、ここが私の性格丸わかりなところです。

5択です。
1)心細くなってお友達のお家に泊めてもらった。
2)社長呼んで来い!とどなりまくった。
3)オールナイトと決め込んでカラオケボックスで一人で歌いまくった。
4)野宿。
5)開き直って、あえてその部屋で寝てやった。

ま、今から考えたら、おばけの話というより、笑い話ですね。



答えは、5。